新たに犬や猫を家族に迎える方にとって、トイレトレーニングは最初のしつけの関門と言えるでしょう。同じ空間で快適に生活し、時には一緒に外出するためにも、決められた場所で排泄することはとても重要な習慣です。
今回は犬と猫のトイレトレーニングにおける注意点や、正しい対処法を解説します。
トイレトレーニングの重要性
トイレトレーニングが不十分な場合、家庭内だけでなく、外出先(ドッグランやドッグカフェなど)での粗相や、災害時に避難場所で周囲に迷惑をかけてしまう可能性があります。
トイレを失敗してしまう原因
なぜトイレを失敗してしまうのか、その原因や理由には次のようなものがあります。
・トイレの環境が合っていない
特に猫はトイレの好みに厳しい傾向があります。サイズが小さい、深すぎてトイレに入りにくいなど、快適に過ごせないなどの理由のためトイレを使ってくれないことがあります。また、屋根付きかどうかやトイレ砂のタイプにも好みがあり、新しい形態に変えた時に嫌がって使ってくれないこともあります。
物音がする場所や人がよく通る場所に置いたトイレに入ることを嫌がることが多いので、静かで落ち着くところに設置しましょう。
汚れていて不衛生だと使いたがらない猫も多いので、排泄物が残っていないかこまめに確認し、見つけたらその都度掃除し清潔に保つことも大切です。
・粗相をしたところに臭いが残っている
前回排泄したところに臭いが残っていると、トイレを間違えて覚えてしまうことがあります。トイレ以外の場所で排泄してしまった場合は、丁寧に掃除して臭いを取り除くことが大切です。食事場所とトイレは離れていることを好む習性を利用して、排泄のあった場所で食事を与えるようにすることで、その場所に排泄する気分を妨げることもできるでしょう。
・叱ってしまう
ペットが排泄を間違えてしまっても、叱ってはいけません。
叱られることで、排泄行為自体が悪いと誤解し、隠れて排泄をするようになるか、自らの排泄物を食べて痕跡を消すなどの問題行動を引き起こす可能性があります。
トイレを失敗しても叱ることはせずに、ペットの事は無視をして、静かに、掃除をすることが重要です。
上記以外にも、以下のような原因が考えられます。
・ストレスや不安
環境の変化や、他のペットとの関係など、猫がストレスや不安を感じていると、トイレの失敗につながることがあります。
・病気
トイレの失敗は、泌尿器系の病気などのサインである可能性もあります。気になる場合は、獣医さんに相談しましょう。
ペットが快適にトイレを使えるように、環境を整えてあげることが大切です。根気強く、愛情を持ってトイレトレーニングを進めていきましょう。
正しいトイレトレーニングの仕方
犬のトイレトレーニングの大原則は「成功させて褒める」です。犬をよく見て、排泄前のそわそわした素振りに気づいたら、排泄の合図です。すぐにトイレに連れて行ってあげましょう。トレーニング中はトイレの周囲をサークルなどで囲うことで、トイレ以外の場所で排泄するのを予防することができます。
そして成功したらたくさん褒めてあげてください。この繰り返しを根気強く続けることでトイレを覚えてくれます。
また、複数等飼育している猫の場合の理想的なトイレの数は頭数+1個です。屋内の離れた場所に複数のトイレを用意し、トイレの使用をめぐって喧嘩が起こらないように配慮することも大切です。
猫のトイレ選びは、実は猫自身に選んでもらうのが一番の近道です。複数のタイプのトイレ(例えば、オープン型、ドーム型、システムトイレなど)を同時に並べて設置し、猫が好んで使うトイレを観察してみましょう。猫はそれぞれ好みが異なるため、実際に使ってみないと分からないことも多いのです。
犬の場合は、子犬時代に慣れ親しんだトイレの感触を覚えていることが多いです。
例えば、子犬時代にペットシーツを使っていた場合は、成犬になっても同様の素材や感触のトイレを好む傾向があります。子犬時代のトイレ環境を参考にしながら、成犬になっても安心して使えるトイレを選んであげましょう。
まとめ
愛犬や愛猫の健康や外でのマナーを守るためにも、トイレで排泄をするという習慣を身に着けることは大切なことです。
トイレトレーニングはすぐに成功するものではなく、日々の積み重ねによってできるようになるものです。なかなかトイレを覚えてくれなくても焦ったり叱ったりせずに、自分とペットのペースを大切に進めていきましょう。
当院ではドッグトレーニングを行っており、飼い主様のご要望や愛犬の性格や個性、行動の問題点、目標などを丁寧に聞き、最適なアプローチを見つけ出します。問題行動などでお困りのことがあれば是非ご相談ください。
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